忘年会の参加者集めにおいて、参加を強制せず、ハラスメントと受け取られないように配慮することは非常に重要です。
ここでは、心理的安全性を保ちつつ、円滑に参加者を募る方法と、パワハラと受け取られないための注意点についてまとめます。
目次
🤝 心理的安全性を保つ参加者募集のポイント
1. 目的とメリットを明確に伝える
単なる「行事だから参加して」ではなく、参加することで得られるメリットを具体的に伝えます。
- 目的の明確化:
- 「今年一年の労をねぎらい、部署間の親睦を深める」など、ポジティブな目的を伝える。
- 「自由参加のカジュアルな会」など、会の雰囲気も併せて伝える。
- 参加メリットの提示:
- 「普段話せない部署の方と交流できる貴重な機会です。」
- 「特別メニューをご用意しています。」
- 「〇〇さん（役職者）の面白い企画があります。」
2. 自由参加であることを強調する
強制感を与えないため、最初から最後まで「自由意思」による参加であることを明記します。
- 招待文での表現例:
- 「ご多忙の折とは存じますが、ご都合のつく方はぜひご参加ください。（自由参加）」
- 「参加は強制ではありませんので、ご無理のない範囲でご検討ください。」
- 不参加者への配慮:
- 欠席者に対して「なぜ来ないのか」などと理由を尋ねたり、個別に説得したりする行為は避けるべきです。
3. スムーズな回答方法を用意する
参加・不参加の表明に手間がかからないようにし、回答しやすさを高めます。
- ツール利用:
- グループウェアやGoogleフォームなどの出欠管理ツールを利用し、ワンクリックで回答できるようにする。
- 回答欄に「参加」「不参加」の選択肢のみとし、コメント欄を必須にしない（不参加の理由を尋ねない）。
4. 費用に関する配慮をする
費用が参加の大きな障壁になることがあるため、配慮を示します。
- 会費設定の透明性:
- 会費と内訳（例：料理、飲み物、会場費）を明確に伝え、納得感を高める。
- 公平な費用負担:
- 若手や非正規社員など、収入が低い層に対して、傾斜配分（役職者が多めに払う）を検討する。
🚫 パワハラと受け取られないための注意点
忘年会の参加強制は、業務の適正な範囲を超えた精神的・身体的な苦痛を与える行為として、パワハラと認定されるリスクがあります。
1. 参加の強制・命令はしない
- 「業務命令」としての参加要求は厳禁です。
- 上司や幹事から、特定の個人や部署全体に対して「絶対参加しろ」といった強い口調で参加を迫るのは避けてください。
2. 人事考課や仕事と結びつけない
- 「参加しないと評価に響くぞ」
- 「不参加の人は、今後の仕事に影響が出るかもしれない」
- このような示唆的な発言は、間接的な圧力となり、最もパワハラと認定されやすい行為の一つです。
3. 不参加者への差別や不利益を与えない
- 不参加者に対する嫌がらせ、差別的な態度、無視などは絶対に行ってはいけません。
- 後日、不参加者に対し、「楽しめなかったのは参加しなかったからだ」といった批判や、仕事上の不利益な扱いをすることもパワハラに該当します。
【まとめ】
忘年会はあくまで「親睦を深めるためのイベント」であり、業務ではありません。幹事は、「参加したい」と思ってもらえるような企画や環境づくりに注力し、参加意思は個人の自由であることを尊重する姿勢が最も重要です。
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